診療メニュー
- HOME
- 診療メニュー
診療科目
飼い主さんの立場に立って、丁寧な診療とわかりやすい説明を心がけています。
各種予防
各種ワクチン、フィラリア症予防、ノミ・ダニ予防(SFTS予防)オス猫のオシッコ詰まり予防、夏場の皮膚病予防(定期的シャンプー)
① 狂犬病予防接種
狂犬病はあらゆる哺乳類の中枢神経に入り込む100%致死型のウイルス性疾患で、特にイヌ科の動物に親和性が高く、現在発生を抑え込んでいる国は世界でもわずかです。その一つが日本ですが、わが国ではイヌの飼い主に対して法律でワクチン接種が義務付けられています。なお、注射の事務手続きについては各市町村で多少の違いがあります。そのため、各動物病院ではその病院の所在市町村およびその県下における近隣の市町村に在住のイヌに対しては対応していると思われますが、他県に登録のイヌに対しては基本的に注射の証明が出せない病院がほとんどだと思います。当院では、基本的に滋賀県下の市町村および三重県伊賀市に登録のイヌに対して一般外来で狂犬病ワクチン接種に対応しています。その他の住所に登録されているイヌについてはあらかじめ電話で問い合わせていただき、可能であれば予約という形で対応いたします。
② フィラリア予防
日本でイヌを飼う場合、飼い主さんの意識としてまず持っておいてもらいたいのが、ワクチンよりも何よりもこのフィラリア症予防ということです。
フィラリア症とは、イヌ糸状虫という寄生虫が心臓に寄生して引き起こす寄生虫病ですが、予防しなければ、室外飼育犬では3年でほぼ100%、室内犬でも3年で50%感染し、その内9割のイヌが寿命を全うすることなく重い諸症状を発症して死に至る怖い病気です。
蚊が媒介するこの寄生虫疾患を予防する方法と言えば、普通に考えて蚊が吸血することを防ぐのが一番手ですが、現在のところ100%蚊の吸血を阻止することは不可能です。そこで次善の策として、蚊が吸血した後、イヌの体内に潜り込んだ感染仔虫を駆虫するという方法です。これだと100%感染を防ぐことができるんだけど、蚊の活動期間中(3月の中旬~12月の中旬)経口駆虫薬はひと月に一回食べさせる必要があります。というのも、イヌの体内に入った感染仔虫は約40日間皮下組織内にとどまり、その後血管の中に侵入していくことが分かっており、この皮下組織内にいる間に駆虫してしまおうという理屈でして、血管の中に入ってしまえばもはや止めることはできません。
また、もし感染しているイヌに予防薬を飲ませた場合、たまにアレルギーや重篤なアナフィラキシーショックが発症する場合があって、したがって、前年までのフィラリア予防の状況が分からないイヌについては、感染の有無の検査が必要になります。
何種類かの予防薬が出ていますが、そのイヌにあう、あわないがあり、さらに上記のような理由から要指示薬に指定されているので医師と相談の上、予防を進めてまいりましょう。
③ 衛生害虫の予防(主としてノミ・ダニ)
一般の飼い主さんにとってイヌの衛生害虫として問題になるのは朝晩の散歩でのマダニ感染であると思います。マダニは吸血時に自分の体液をイヌの体に送り込むため、それによりアレルギーを伴った皮膚病を起こしますが、時折バベシア病という難病を感染させる可能性があります。これはある種の原虫が赤血球内に入り込んで破壊し、重篤な貧血を引き起こす病気です。治療がなかなか難しいのですが、現在のところ予防薬には優れたものが出ているのでマダニの活動期間の間は予防するに越したことはありません。
次にネコの衛生害虫で問題になるのはやはりノミであろうと思います。ノミもやはり皮膚病のほかにノミ媒介性の病気を移しますが、比較的駆除しやすい寄生虫病です。ただノミの場合は繁殖力が甚だ激しく、ほおっておくと飼い主さんの家の中で繁殖してしまいます。そうなると、バルサンなどの室内駆除をしても効き目はうすいため、やはりまずは予防をするべきです。
④ 感染症予防(混合ワクチン接種)
30年以上前、イヌの感染症と言えばジステンパーによる多様な致死型進行性熱性伝染病であり、仔犬の甚急性型胃腸不全(重篤なおうと、下痢)でありました。現在はこれらを含めた混合型ワクチンが複数社から普及しているので、母イヌからの免疫が減退する生後45日頃よりワクチン接種プログラム(動物病院により違う)に従い、予防しておくことにこしたことはありません。激減したとはいえ、特にジステンパーは伝染力が非常に強く、予防していなければ、もし近所で発生した場合、それに気づいたときには周囲のイヌ科動物に伝染している可能性が大いにあるためです。
なお、ネコにも言えることですが、動物用ワクチンの予防効果はヒトのインフルエンザと同様に約1年間であり、その後は急速に免疫が減退するため、年1回の追加接種が望ましいでしょう。
特に高齢犬(10才以上)では、ワクチン防壁をつくって健康な老後を過ごしてほしいものです。
ネコのワクチンはどちらかというとヒトに似ていて、混合と単独ワクチンに分かれています。そして混合型は、イヌと同じように仔ネコのときは一定間隔にて2~3回接種、その後は年1回の追加接種が必要です。
ネコの混合ワクチンは、今一般的なのは3種型混合ワクチンで、ネコのインフルエンザと、ノコパルボといわれるネコ汎白血球減少症予防の混合剤で、当院も本ワクチンが主流です。
3種類のみで、イヌに比べてだいぶ少ないように思われがちですが、本ワクチン接種によって、この3種類の病気予防だけでなく、全体的な免疫力や組織抵抗力が増進するため、経験上、他の感染症をはじめとする様々な病気にかかりにくくなるように思われます。
☆ 年をとったイヌ・ネコの混合ワクチンについて
年長または高齢のイヌやネコへのワクチン接種は、体への負担が大きく避けるべきとの考え方を耳にしますが、年を重ねると免疫力が減衰していくため、日常生活に問題がなければワクチン接種を行うべきで、それによって体の全体的抵抗力を高めていくのです。
一般内科外来
ここからは日常診療の現場でよく遭遇する病気、病状についてイヌ、ネコを対象にお話していきたいと思います。なお、お話しする順序は当院にて経験した病気の多い、少ないで順序付けしたものでなありません。
① 外耳炎
イヌ、ネコを問わず日常診療でよく遭遇する耳の病気は種々の外耳炎です。これは大概季節を問わず、生まれながらに耳の弱い動物が季節の変わり目や体調不良の時にまず発症する前兆症状のこともあり、放置すれば人と違って中耳炎や内耳炎に移行しやすく、特に内耳炎は平衡感覚がやられるため嘔吐や食欲廃絶となり衰弱していくことになりかねません。また、外耳炎発症時に動物は痛みやかゆみに伴い主に後ろ足で患部を外から頻繁に掻くために、耳介の変形や耳血腫を併発する恐れもあります。いずれにしても早期の治療が必要となります。
② イヌの流行性感冒胃腸炎型
これは主に小型犬において、令和3年の秋ごろから増えてきた難治性の下痢を主症状としたもので、病名は飼い主さんにわかりやすく説明する意味もあって当院にて勝手に命名したものとご理解ください。
人間でいえば風邪の菌が胃腸についたという感じですが、ヒトの風邪がなかなか治りにくいのと同様、通常の下痢止めではなかなか治りにくく、放置すれば血便や繰り返す嘔吐を併発するようになって、体液を喪失して衰弱するようになります。
令和3年の冬に一度終息したかにみえましたが、令和4年春より、また散見されるようになりました。
原因不明の下痢は様子を見ることなく、病院にかかるようにしてくださいね。
③ ネコのかぜ症候群
ネコの呼吸器感染症では教科書的にはヘルペスおよびカリシ両ウイルスによるインフルエンザ様の症状を引き起こすウイルス性熱性伝染病が知られていますが、それ以外の呼吸器感染症をいわゆるかぜ症候群と呼ぶことにします。
一匹飼い、または個別飼いでは最近あまりみることはなくなりましたが、出生状況が分からないままに途中から飼っているネコや、集団飼い、家の中と外を行き来しているネコ、持病のあるネコではよく見られるもので、特に多頭飼いで発症した場合、単なる風邪では済まなくなることがあるので要注意です。
④ ネコのいわゆる免疫不全症候群
猫エイズおよびネコ伝染性白血病とよばれる感染症は主として野外のネコで伝播していて、飼いネコはそれらのネコとのけんかなどで感染する難病です。感染していても発症する時期は不定で症状としては口内炎や粗毛、削痩などから始まり、いつの間にか重症化しているというのが大体のパターンです。飼っているネコの感染の有無は一般の動物病院でも検査できるので、保護ネコの状態など、途中から家族の一員となったネコで、別にこれから同居しようという猫がいる場合などはあらかじめ検査を受けたうえでの同居が望ましいですね。
なお、これら2種類の感染症に対してそれぞれに単独ワクチンがあるので、検査で陰性の場合は接種を受けておくと安心ですね。
これら二種類の感染症に対して、感染している母ネコからのお腹の子供への垂直感染(胎盤感染)の有無は統計が少ないので確定的なことはわかっていません。どちらにしても子ネコの場合は生後6か月ぐらいで検査を受けておくほうがいいと思います。
⑤ ネコどおしのけんかによる外傷について
ネコはもともとイヌのようにつないで飼うという性質のものでなく、自由奔放に生活できる空間でヒトと共存することがほとんどです。そのため、脱走して何日も帰ってこなかったり、ネコどおしのケンカに巻き込まれることも少なくありません。
脱走してご帰還あそばされた場合、ビッコなどの症状があればすぐにわかりますが、何もなくても全身の体表をチェックしてください。特に両前肢とその爪の状態、首に濡れた後がないかなど、もし外傷の痕跡がなくてもよだれの跡などの痕跡があれば、予防的に動物病院で化膿や腫れを抑える処置をしてもらったほうがいいでしょう。難治性感染症の発症をくい止めるためです。
なお、その後4~6か月後にネコの感染性免疫不全症の検査をしておくことをお勧めします。陽性と出ても原因ウイルスは除去できませんが、既往歴として知っておく必要があるためです。
一般外科外来
当院では原則として、頭頸部内および胸腔外科を除く一般外科を実施しています。(横隔膜ヘルニアなどの救急を除く)
健康診断
動物は病気になっても重症化するまで症状を現さないことが多いため、定期的な健康診断をおすすめいたします。検診内容は一般検診(視診、触診、聴診)、血液および生化学検査、必要に応じて尿検査、糞便検査、心電図検査、X線検査などです。
去勢・避妊手術
問題行動の防止、乳線腫瘍や子宮・卵巣の病気、前立腺の病気の阻止を目的としますが、特に雌犬の避妊手術の必要性については、その都度飼い主さんにご相談いたします。
トリミング一般
各動物の体質に合った薬用シャンプーを使って、皮膚病予防も念頭に行います。
現在トリミングは当院の受付患畜を対象に、日曜日のみ、完全予約制にて実施しております。
困りごと相談、生活習慣、しつけ
ペットとの生活での困りごとや、しつけなどについてお悩みなどございましたら、お気軽にご相談ください。
その他
往診
当院ではいろんな理由からどうしても病院に連れてこられない動物や飼い主さんのために、診療時間外に随時往診を行っています。
ただし、往診は限られた診療治療しかできないので、その都度ご相談いたします。
時間外診療(緊急、夜間)
当院は救急病院ではないため、それを看板に掲げることはできませんが、可能な限り飼い主さんおよび傷病動物たちの身になって対応したいと考えております。
休診日の診療について
ゴールデンウイーク、お盆、お正月を含む休診日、祝日などの診療については、飼い主さんと時間調整の上で予約診察という形で可能な限り対応しています。
入院対応
手術後や継続治療が必要な動物でも、できるだけ通院治療を心がけますが、やむをえない場合、例えば骨折手術後や持続点滴が必要な場合、また、飼い主さんのご希望がある場合など、入院対応を取らせていただきたいと思います。
トリミング・ぺットホテル
当院では、動物病院と併設したペットサロンがございます。
ペットホテルでは、食事管理やワンちゃんの散歩など飼い主さんとのご相談の上、滞在中快適でいられるよう心がけております。
なお、超大型犬については現在のところ対応できません。
性格的に難しいイヌについては、その都度飼い主さんとご相談の上対応いたしますが、思わぬ事故や逃亡などの恐れがあると考えられる場合には、お断りせざる場合がありますことをご了承ください。
体力の弱った老齢動物については、その都度飼い主さんとご相談の上対応いたします。
感染症予防のため、イヌについては狂犬病ワクチンと混合ワクチン・フィラリア予防の有無を、ネコについても混合ワクチン接種の有無をお聞きする場合があります。
ご利用については、事前のご予約をお願いいたします。
お問い合わせ
鹿深獣医科病院へのお問い合わせはこちらから。
ご不明な点やご質問などございましたら、お気軽にご連絡ください。
〒520-3433
滋賀県甲賀市甲賀町大原市場936
【営業時間】
月曜日、火曜日、木曜日、金曜日
9:00〜12:00/17:00〜20:00
第1・第3・第5土曜日、
第1・第3・第5日曜日
9:00〜12:00/13:00〜17:00
【定休日】
水曜日、祝日、第2・第4土曜日、第2・第4日曜日